眼瞼下垂手術・挙筋腱膜前転法シェーマ
眼瞼下垂手術の代表格である挙筋腱膜前転法のシェーマです。
商用目的の利用でなければ版権フリーとします。
①皮膚切除 たるみがなければ切開を入れるだけで切除は行わない場合もあります。
②たるんでいる挙筋腱膜部分および縫い付ける先である瞼板部分を剥離します。
③眼窩隔膜を割り、腱膜をしっかり剥離します。
この際、腱膜に近いミュラー筋をもろとも縫合すると眼瞼痙攣の原因となる可能性もあり注意が必要です。
眼窩隔膜に割って入らずに腱膜の先端部分を前転させる方法もあります。
それぞれの方法の長短は話がながくなるので別の機会に。
④腱膜を瞼板に留めます。この作業がまさに腱膜前転!
ここの作業の調整力が、術者の上手さに直結しているとも言えるでしょう。
⑤隔膜前葉を皮膚に縫い付けます。
この癒着により、閉瞼時に引き込まれる自然な二重の秘訣と言えます。
⑥抜糸は1週間後。腫れが大まかに引くのは2週間後。しっかり引くのは半年後です。
⑦-1 まとめです。術前後の比較。閉瞼時です。
⑦-2 開瞼時の比較。
こうみると適切な手術が行われると
①開顕幅が出る=黒目がしっかり出る
②睫毛が外を向く
といった効果が得られるわけです。
gif 挙筋腱膜前転術 工程
※このページのシェーマは教育・患者説明・学会発表などでの利用を想定したものです。
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2020・09・09 中村優