ザッツ形成外科!! 再現しろ!薄っぺらな皮フ!
形成外科認定専門医・博士の中村優です。こんにちは。
マイナー外科である形成外科の治療疾患を紹介しようシリーズ第10弾!
今回はヤケド(熱傷)の治療編、植皮です。
と、生着するまで無呼吸で活動を続けるスキングラフトくんの物語でした。
数分無酸素だと不可逆的なダメージが入る脳と比較すると、これとんでもない事が起きてますよね。酸素の必要量を減らせるため皮膚移植はペラペラに薄いほど生着率は良くなります。けれど、もちろん質感は悪くなる。
じゃあ、分厚い組織移植をするためにはどうすれば良いか…?
血流が乗った状態で組織移植をすればいいんだ…!→局所皮弁
血流を再開させて組織移植をすれば良いんだ…!→遊離皮弁(ザッツvol.5参照)
と考えるわけです。欠損に応じた過不足のない治療方針を立てるのが形成外科診療の醍醐味です。
それでは今回はここまで。
2022/11/02 中村優